うみべ の むじな

日々のこと。ブログも俳句もはじめたて。

見ているからといって見えているとは限らないんだ 「朝顔や鉄路枕に朝ぼらけ」

今日もこのブログを訪れてくだり、ありがとうございます。ねねむです。

 

すっかり空が秋ですね。

雲が怖いくらいに綺麗でした。

トンビが悠然と円を描いていました。

 

しばらく空を見上げて立っていたら、背後から大きな幼い声で「こんにちは!」と挨拶されました。振り返ると、ランドセルを背負った女の子が、少し離れたところから探るようにこちらを見ています。

私はにっこり「こんにちは」と返して、また空に視線を戻しました。

視界の端で、パッと立ち去る女の子の青いスカートが翻りました。

 

不審者じゃないですよ。大人だってたまにはぼんやり空を眺めたりするんです。

 

akizora

 

とくに、こんな美しい秋空の日には。

 

私は毎日、片道15分の道のりを歩いて通勤しています。

あと5分早く家を出て、ゆっくり道草しながら歩きたいけれど、なかなかそれができません。朝の5分は大きいですね。

 

途中で踏切を通ります。

一日に何本か貨物列車が通る単線の線路です。

まっすぐに伸びる線路を眺めるたびに「Stand by me」を思い出します。

 

狭い踏切なので、車が来ると道路の端に寄って通り過ぎるのを待って渡ります。

今朝はたまたま何台か連続して車が来たので、いつもより長い時間、道路の端に立っていました。

ふと、線路のそばに水色の朝顔が咲いていることに気づきました。

しかも群生と言ってもいいほどたくさん。

 

asagao

 

これだけたくさんの朝顔が、急に今朝咲いたとは思えませえん。

おそらく数日前から咲いていたはずです。

毎日毎日通っていたのに、足元に咲く朝顔にまったく気づいていなかったのです。

 

見ているようで、私はなにも見ていなかったんだ。

空を映したような青いこの花も、バラストの小石を掴むように這う蔓も。

 

私の目はきっと朝顔を見ていたはずだ。

でも、ちゃんと見ていなかったから、私には朝顔が見えていなかった。

見えていなかったということは、私の世界にはこの朝顔は存在しなかったことになる。

昨日までは。

私の中の朝顔の不在。

それはささやかだけれど、とても悲しいことのように思えました。

 

俳句を作るようになってから、前よりゆっくり歩くようになりました。

目に映るものを、じっくり眺めるようになりました。

いままで知らなかった花の名前や、雲の呼び方をたくさん覚えました。

 

私の中のたくさんの不在を埋めていく作業。

それが私にとって俳句を作るということなのです。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

 

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朝顔や鉄路枕に朝ぼらけ❁*。 通勤の途中、踏切を渡ろうとしたら、線路のそばに水色の朝顔が咲いていてハッとしました。本数は少ないけれど、電車が通る現役の線路です。電車が通ったら花が轢かれてしまうじゃないかしら。ちょっと心配です。#俳句 #朝顔 #花#写真 #haikupoem #flower #photography